「フランチャイズをしたいけど、訴訟されないか不安」「訴訟事例を知りたい」のような悩みを解決していきます。

本記事を読めば、フランチャイズを行う際に気をつける点が分かり、不安なくフランチャイズを実施できます。

それでは見ていきましょう。

フランチャイズ訴訟における代表的事例を3つ紹介

ここでは、フランチャイズの訴訟事例を3つ見ていきます。

実際にあった訴訟事例をもとに、フランチャイズにおける注意点を頭に入れておきましょう。

フランチャイズをしたい人は、知っておいて損はないですよ。

①ロイヤリティの計算方法を巡るトラブル

ひとつ目は、ロイヤリティの計算方法に関するトラブルです。ロイヤリティとは、フランチャイズに加盟する店が、大元の企業に対して払う対価のことです。納期や金額、方法を当事者間で定め、契約書に記します。

特に多いトラブルが、コンビニ本部と加盟店との間でのトラブルです。コンビニのフランチャイズでは、コンビニの本部に負担が少なく、フランチャイズ加盟店の負担が大きいことで問題視されています。

利益の面でも、本部側が圧倒的に儲かるロイヤリティの計算方法を採用していることから、頭を抱える経営者も多いようです。そのため、ロイヤリティの計算方法をめぐって、トラブルも起きています。両社の納得のいくロイヤリティの計算方法を行うことが大切です。

②リサイクルショップFC本部からの未払金請求

2つ目は、リサイクルショップフランチャイズ本部からの未払金請求に関する事例です。

この事例は、2008年に終結した裁判です。静岡に本部を置くリサイクルショップ(原告)と、フランチャイズ加盟店契約を結んだ九州のお店(被告)の間で行われました。

元々原告は、優遇価格で被告に商品を販売していましたが、2004年を機に優遇価格で販売することをやめ、原告側が値段を決定する方針になりました。

その結果、被告は満足に仕入れができなくなり、2005年2月からロイヤリティの未払いをしてしまいます。

これに対し、原告が訴訟を起こし、裁判に発展しました。

最終的に、被告に対しロイヤリティの5%の支払い義務が命じられました。

フランチャイズでは、両者の意思と考えの共有がいかに大事であるかが分かる事例です。

③フランチャイズ契約における競業禁止規定に関する判例

3つ目は、フランチャイズ契約における競業禁止規定の判例です。競業禁止規定とは、競業避止義務を指し、「加盟店側は契約中及び本契約終了後の一定期間は、自営も含めて、競合となるような営業はしていけない」というものです。

平成22年に、ニコニコキッチン事件という判例が大阪地裁でありました。在宅の高齢者に弁当を届ける事業のフランチャイズ契約には、競業避止義務が定められ、フランチャイズ契約終了後5年間は、同一の事業は禁止すると書かれていました。

しかし、加盟店だった方は、同一の事業を同一の場所で行ったのです。これがきっかけとなり、裁判に発展した事例です。

結果的に、加盟店に非があるという判決になり、5年間は同一の場所で営業をしてはならないと宣告されました。

関連リンク:フランチャイズ本部に賠償責任が生じる場合とは?

訴訟事例から学ぶ!フランチャイズ加盟において気をつけるべきこと

これまでいくつかの訴訟事例を紹介してきました。続いては、フランチャイズに加盟する際に気をつけるべきことを、トラブルになりやすい5つの項目に分けて解説をしていきます。

具体的には、以下の5つです。

  • 競業避止義務に関する契約内容を確認する
  • 違約金や契約解除についても詳細まで目を通しておく
  • フランチャイズ加盟前に提示される売上予測に注意する
  • ロイヤリティの算定方法明確にし、合意しておく
  • 加盟店にテリトリー権が認められるかを確認する

さっそく、競業禁止義務から詳しくみていきましょう。

①競業避止義務に関する契約内容を確認する

まずは、競業避止義務に関する契約内容をきちんと確認しましょう。実際に契約終了後の元加盟店の行為が競業避止義務に当たるとして訴訟が起きた事例もあります。

なお本部側は、フランチャイズの契約を結ぶ際に「法定開示書面」と呼ばれる、契約内容を記した書類を交付する必要があります。

フランチャイズ加盟店にとって、良くない項目がないか、法定開示書面と契約書類に違った文面がかかれていないかなどのチェックをしましょう。

加盟店にとって不利になるような項目が記載されている場合は、直ちに本部に連絡をし、両者が納得のいく契約にすることが大切です。

②違約金や契約解除についても詳細まで目を通しておく

契約内容に目を通したら、違約金や契約解除についても、詳細まで確認しましょう。違約金の内容は、後々加盟店にとって不利になる内容が書かれている可能性もありますし、確認不足で違約金を払うことになったら本末転倒です。

また、契約解除に関しても必ず目を通しましょう。先程紹介した競業避止義務は、フランチャイズ本部ごとに内容が異なる可能性があります。

特にフランチャイズ契約終了後の同一事業禁止期間は、本部の裁量で定められるので、しっかりと把握しておきましょう。

③フランチャイズ加盟前に提示される売上予測に注意する

フランチャイズ加盟前に、本部から掲示される売上予測にも、注意が必要です。基本的には、本部からの売上予測は、マーケット調査を行い、精度の高い予測データといえます。しかし、中には数字を操作し、合理的根拠のない偽りの売上予測で、契約に踏み切ろうとする詐欺まがいの会社があるのも事実です。

本部から掲示される売上予測を確認する際には、競合店調査が十分に行われているか、数字が過大に見積もられていないかに注意しましょう。そして、見積もりは複数社からとり、それぞれ担当者から説明を聞くなどし、情報の精度を確かめることも大切です。

④ロイヤリティの算定方法明確にし、合意しておく

毎月フランチャイズ本部へ支払う、ロイヤリティの計算方法をあらかじめ明確にし、合意しておきましょう。

ロイヤリティとは、フランチャイズ本部が持つ商標や経営ノウハウなどの使用承諾に関する、対価のことです。多くの場合は、加盟店がフランチャイズ本部に、毎月支払う契約となります。

ロイヤリティの算定方法には、「売上に対し、一定割合発生する場合」と「毎月一定額発生する場合」の2種類があります。

あとから、ロイヤリティの計算方法が思っていたのと違った、などのトラブルにならないためにも、あらかじめ計算方法を明確にし、納得したうえで契約しましょう。

⑤加盟店にテリトリー権が認められるかを確認する

テリトリー権とは、本部が加盟店に営業・販売の地域を指定する権利のことをさします。つまり、一定地域内で、「本部が直営店や他の加盟店を出店する可能性があるかどうか」ということです。

もちろん、加盟店にとっては、一定地域内で、直営店や他の加盟店がないほうが営業しやすいでしょう。一方、本部は集客が見込めるエリアであれば、複数店舗出店したいと考えます。そのため、本部と加盟店との間で、テリトリー権がどのように定められているのか、確認しておくことが大切です。

フランチャイズを行う前には準備が必須

ここまで、フランチャイズの判例や、フランチャイズを行ううえでの注意点について見てきました。フランチャイズ加盟店になると、大手企業の看板が使えたり、オーナーの立場で運営ができるなどのメリットがあります。

一方で、本部とロイヤリティをめぐってのトラブルや、同一事業の禁止期間などの制約があることが分かりました。大手企業となると、強い裁判官などを雇っている可能性が高いので、勝訴までもっていくのは至難の業かもしれません。

これからフランチャイズを考えている方は、メリットとデメリット、そして注意点をしっかり考えてから、参入するようにしましょう。